電気と電子と電波の日記

自分のための備忘メモです

テプラSR3500P修理

TEPRAが故障。電源が入らない。

 「テプラ」PRO SR3500P | 「テプラ」PRO | ファイルとテプラのキングジム

  購入後10年近く経っていて、2年ほど前に一回メーカー修理をしたが、確か5000円以上かかったこともあり、ついに買い替えかと思いながらダメもとで分解。

 電源部が怪しいが、電源基板に行きつくにはサーマルヘッドとモーターのついたメカ部分を外して、さらにマイコンが乗っている制御基板を外す必要あり。メカのギア類がメカ部を外すときに外れてしまうので、元に戻せるように写真に撮りながら作業。

 この機種の電源は、ACアダプター(6.5V 1.5A定格)だが、PC接続が前提なのでUSBのバスパワーも使っているらしい。

 ACアダプターは無負荷では9V近くある。電源基板に入るとすぐに、トランジスタとツェナーダイオードによる安定化回路があって7Vくらいにした後、プリンタヘッド用にDC/DCコンバーターIC(NJM2360)で12V系、制御用に5V系と3.3V系をつくっているらしいが、USBバスパワーどう使い分けているのかがよくわからない。

 ざっとあたってみたところ、ACアダプターから給電された直後にある最初の安定化回路から電圧出ておらず、原因はこれらしい。プリントパターンから追っていくと、ベース電圧をツェナーで固定したトランジスタによる安定化回路のようだ。チップ部品で定格がよくわからないので、LM317Tで7V出力のバイパス電源をつくって強引に接続すると、DC/DCコンバータも動作して各部に電源が供給されたっぽい。直ったかどうかはメカを組み戻してUSBも接続しないと動作確認できない。

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 メカはテープカッターの駆動とテープの駆動を1つのモーターでおこなっていて、その切替はモーターの回転方向によって、かみ合わせるギアを切り替えている。分解前の写真を参考にして組み立てて動作確認。PCに接続するとLEDパイロットランプが点滅して、PCからもプリンタとして認識できた。印刷用ソフトSPC10を使って印刷するといろいろエラーが出る。テープの有無、ふたの閉め、テープ幅センサー類がうまく戻せていなかったり、ギアのかみ合わせなど機械的な要因を直して、印字できるようになったときはうれしかった。

 バイパス安定化回路は仮接続のつもりで、テープで絶縁して基板のケースの間に挟まれている状態だが、またバラすのは面倒なので、しばらくこれで我慢する。