電気と電子と電波の日記

自分のための備忘メモです

1200MHz受信コンバーターの実験

ADF4350 PLL基板を局発に使った1200MHz帯の受信コンバーターの実験を開始した。

 

t1000zawa.hatenadiary.jp

 

今回の1200MHz帯のコンバーターというのは、アマチュア無線の1200MHz帯を周波数変換し、手持ちの430MHz帯のアマチュア無線機で受信できるようにするというもの。1200MHz帯は1260MHzから1300MHzまでの40MHzの帯域があるが、アマチュア無線は周波数割当上は二次業務になっていて、一次業務は放送事業用無線局(マラソン中継など屋外中継で運用するFPUなど)などになっている。彼らに混信を与えてはならないし、混信を受けても文句は言えないようになっている。

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http://www.soumu.go.jp/main_content/000197966.pdf

さて、今回の実験は1200MHz帯の呼出周波数である1295.00MHzを435.00MHzに変換してみることにした。この場合、局発の周波数は1295MHz-435MHz=860MHzとなる。局発に使うPLL基板は、先月arduinoNano(5Vタイプ)で発振することまでは確認していたが、arduinoではちょっぴり大げさだし、制御線のロジックレベルが5Vではまずいので、どうしようか考えた結果、3.3Vで動作する8ピンPIC 「12F683」を使って制御してみることにする。

 

PICを使うのは久々。PicKit3とPIC書き込み用のブレッドボードを用意し

http://ww1.microchip.com/downloads/jp/DeviceDoc/52010A_JP.pdf

MPLAB X IDEは最新版をWindows10PCにインストールした。

MPLAB X IDE | Microchip Technology

 PICからADF4350のレジスタに書き込む値を得るために、評価用ソフトウェアもWindows10PCにインストールする。ADF4350/ADF4351 Evaluation Board Software (Rev. 4.5.0)

EVAL-ADF4351 評価用ボード | アナログ・デバイセズ

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 このソフトでレジスタ値を得て、先人のブログを参考にソースコードを書いて、コンパイルして書き込むとあっけなく目的の860MHzを発振した。ただRF出力は+5dBmに設定しているが、0dBmしか出ない。原因調査中。

文章にすると簡単そうだが、PICの復習も含め2週間程度かかった。

ここで少し手間をかけたのが、将来、トランスバーターとして送信もできるようするときには1200MHz帯のレピーターへのアクセスも考えたいが、アップリンクとダウンリンクの周波数差は20MHzであるため、そのままでは430MHz帯トランシーバーで対応できない。そこでレピーターにアップリンクする場合の局発は、20MHz低い周波数となるように、840MHzでも発振できるようにした。切替はPICのGP5をGNDに落とすと840MHzに変更するようなソースコードにしている。切替にどのくらい時間がかかるのかは気になるところ。まだpinが余っているので、トランスバーターにまとめるときにキャリアコントロール(検波電圧をアナログ入力して、制御信号を生成)に使っても良いかも。

出来上がったPICは、ユニバーサル基板のソケットを付けた子基板を作り、PLL基板のピンヘッダに直接挿して使えるようした。ピン配置は以下。

PIC              PLL

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Vss (pin8)--GND

GP0(pin7) --LE

GP1(pin6)--DATA

GP2(pin5)--CLK

GP3(pin4)--(NC) 

GP4(pin3)--(NC) 

GP5(Pin2,PULLUP)--  1:normal(860MHz)  0:shift(840MHz)

VDD(pin1) --  +3.3V
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さて、PLL局発にパッシブミキサー基板、アンプ基板、1200MHzホイップアンテナを接続し、430MHz帯FMトランシーバーに接続する。各基板とアンテナはいずれもebayで数百円レベルの格安で購入したものだ。電源(5V)はマイコンの載ったブレッドボードから取っていたがノイズがものすごかったので、電池(4.8V)を接続して試してみる。この構成での消費電流は180mAだった。435.00MHzにノイズがあるのが気になるが、試しに1200MHz帯の送信機として、もう1台の430MHz帯FMトランシーバーに先日製作した3逓倍器をつないで431.66MHzX3=1295MHzのFM波を出すと、435.00MHzで受信ができ、いかにも3倍にデビエーションが広がったような音声が聞こえる。431.70MHzX3=1295.10MHzにすると、435.10MHzで受信できたから、正しく周波数変換自体しているようだ。受信感度がいかほどかは未確認。(ひとまずここまで)

 (参考)

ミキサーは、HMC213の基板。PLL基板直結ではLoの入力が低いのと、1200MHzだともともと特性的に厳しそう。

 https://www.analog.com/en/products/hmc213a.html#product-overview

アンプはSPF5189zを使ったもの。

 https://www.mouser.jp/datasheet/2/412/pf5189z_data_sheet-1500580.pdf

あとは BPF(1200MHz帯と430MHz帯)が必要があったほうが良いです。