電気と電子と電波の日記

自分のための備忘メモです

横浜シーサイドライン

横浜シーサイドラインの逆走事故、自動運転の危険性にフォーカスした論調が目立つが、VVVFインバーターユニットとモーターの(への)制御の問題のような気がする。だとすると自動運転でも有人運転でも同じ。

https://www.seasideline.co.jp/company/system/system_03.html

 

会社のサイトや車両機器メーカーの公開資料から読み取ると

5両編成で全電動車で、インバーターユニットは3台。両端の車両に搭載されているユニットが2両分をモーターを担当し、3両目のユニットだけその車両のモーターを担当しているようだ。

https://www.toyodenki.co.jp/results/pdf/s12321.pdf

逆走時、全インバーターユニットが同じような動きになったのか、正常な回転方向と一部逆転方向が混在して、力が勝った方向に進んだのか、特定のユニットのモーターだけが逆転したのか。特定のユニットの特定のモーターだけが逆転したのか。それによって想像できる原因箇所が異なる。

 

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190603/k10011939351000.html

報道によれば全部のモーターが逆転したらしいから、インバーターユニットに同じ制御が飛んだってことか?

 

インバーターの最新製品紹介に以下のような説明があるから、今回の車輌の制御は、ボールドにした部分がそれにあたるのだろうし、最新製品もRS485なのだから、そこも同じなのだろうか。

 

インバータ制御はベクトル制御である。また三菱重工業株式会社製列車制御システム“MVCS”とRS485にて制御伝送を行っている。従来の制御伝送ではノッチ指令や応荷重指令,ブレーキ力指令の信号線を通信で代替えするのみであったが,MVCS側に編成制御の機能を持たせたため,VVVFインバータ装置側は出力トルク指令のみを受信し,架線電圧に応じた主電動機特性に合わせて出力トルク制限を行う機能に徹した。また,これによりATO等による自動運転時の細かい出力トルク調整にも対応できることになった。

 

いずれにしても自動運転とは直接無関係そうだな。(自動運転を前提とした保安設備の不備はあるのかもしれないが)

モーター3相誘導型で、750V直流をゲートドライバからの制御でスイッチしている訳だが、たとえばゲート制御自体は正常なのに、スイッチング素子の故障で、欠相と同じ状態で、ブレーキ緩解後の外力がきっかけで、結果的に3相モーターが逆転するとか、あるのかなあ。

結局その後の報道で、制御の断線が原因との話。事故調の報告を待つ。