今日6/10が「時の記念日」であることは小学生時代から知っていた。去年、制定100年であるニュースも目にしたが、現在の時刻制度が定められた日とか、近代の話かと思ったら、全然違っていた。なんと日本書紀の時代に遡るらしい。
今年は「時の記念日」制定100周年です | ブログ | 飛鳥資料館|公式サイト
さて、電波と時刻は切っても切れない関係にあり、このブログを読んでいる人にとってはあたり前の話で、標準電波JJYとか何度か話題にしているが、今日はアメリカの標準電波電波であるWWV,WWVHの話である。WWVはコロラド州、WWVHはハワイのカウアイ島から送信されている標準電波で周波数は2.5MHz 5MHz 10MHz 15MHz。もちろん日本でも受信できるが最近は短波のコンディションでは中国の標準電波BPMばかり目立ってしまう。何度か廃止の話も耳にしたが現在も継続して運用されている。詳細はこちら。
WWV and WWVH Digital Time Code and Broadcast Format | NIST
今回紹介したかったのは、この動画。1988年に撮影されたWWVH局内ツアーで、ハワイ在住のおそらく日系のエンジニアさんが、丁寧に説明してくれている。
中でも興味深いのは時刻を自動音声(女性)で送信している装置。The Audichronというもので、アメリカでは博物館モノの有名な装置らしい。
磁気ドラムに短時間・多種類の音声を記録、再生できる仕組みらしい。磁気ドラム上でスタート位置が異なるらせん状のトラックがたくさんあるのかな。
声の主は、Jane barbe
ある世代以降のアメリカ人にとっては彼女の声は誰もが知るものらしく、1989年当時のテレビ番組での反応を見るとそれがよくわかる。
日本ではどうだろう。ざっと探したところNTT東日本のサイトにこんな記事があった。当然、今は音声メモリーで再生しているが、面白いエピソードは無いものか。
https://www.ntt-east.co.jp/release/0506/050609_1.html
というわけで、時の記念日からWWV,WWVHの話に強引に飛んだ。現在のWWV,WWVHがどのような送信システムなのかは調べ切れていないが、1988年のWWVHのエンジニアの話は聞いているだけも楽しそう。思えばアメリカの送信所や放送局の見学ツアー動画は多数見つかるのだが、どれもエンジニアが楽しそうで、楽しそうな裏にある誇りを感じることができる。一方日本にはエンジニアが局内を生き生きと紹介しているような動画は少ない。時代と国民性もあるのだろうが、全般に秘密主義。つまらない。